集会で採択されたアピール文

■「なんで有期雇用なん!?」the 3rd@京都精華大 アピール
2012.2.25
 私たちは、今日、この場に集まりました。

 それは第一に、ここ京都精華大学でいま現在、雇い止め解雇と闘っている私たちの仲間――労働運動と「豚汁」との出会いを史上初めて実現し、数々の多彩なイベントを打ち、多くの学生たちから支援を受けながら、類まれなるクールな労働運動を展開してきたユニオンSocoSocoの皆さん――を全力で支援するためです。

 そして第二に、昨年の集会の会場であった龍谷大学において雇い止め解雇され、長く苦しい闘争の末についに職場復帰を成し遂げた、嶋田ミカさんの勝利和解をともに祝福し、そのよろこびを皆で分かち合うためです。

 第三に、大学ばかりでなく、いまや全国のあらゆる職場で採用され、私たち非正規で働く者を苦しめている雇用年限、すなわち「3年の壁」「5年の壁」をぶち壊し、やがて来たるべき「非正規労働者の乱」を準備するためです。

 今こそ連帯して「NO!」の声を上げる時です。

 そもそも、「ユニオン」の語源は「1つになること」です。つまり、集まることです。古風な言葉でいえば「団結」です。ひとりひとりでは決して出来ないことが、「集まる」ことによって可能になる、と私たちは信じています。おかしいことに対して「おかしい!」と声を上げた者が今こうして結集することにより、ひとつの大きな力を得ることができる、と私たちは信じています。

 私たちは、今日この場で、以下の原則をともに確認し、ここに宣言したいと思います。

 すなわち、労働契約は無期が原則であること。有期雇用は、合理的な理由のある場合に限って例外的に許されるべきであること。有期雇用は「解雇付き雇用」に他ならず、「くび」になることを前提とした雇用形態であり、働く者の尊厳を奪うものであるということ。

 この3月末に、「契約期間満了」を理由として全国で行われようとしている大量の雇い止め解雇を私たちは許さないということ。「納得して契約したんだろう」という決まり文句で不当に押しつけられている不安定な身分を、決して許さないということ。

 いま国会で審議されようとしている労働契約法改正案が、「5年でくび」の法制化にほかならず、私たちにとって何のメリットもないということ。出口規制ではなく、入口規制こそが必要であること。そしてそのような有期雇用の規制は、均等待遇の実現、差別禁止の規定とともになされなければ意味がないということ。

 非正規労働者がとりわけ女性に集中し、女性の貧困問題を生み出していること。夫に扶養されることを前提に、「パート労働」「家計補助的労働」として長い間、不当に安く賃金を抑えられてきたこと。しかもそれが見えなくされてきたということ。

 そして「同一労働同一賃金」こそが原則に他ならないこと。正規職員と変わらぬ仕事をしているのであれば、それと変わらぬ賃金を支払うべきであること。いわれのない格差や差別は、なくすべきものであること。

 そもそも「大学」という人を育てる場で、人を使い捨てること自体が矛盾しているということ。労働者を部品のように扱い、雇用の調整弁とみなす人権無視が大学という場で堂々とまかり通っているのは、どう考えてもおかしいということ。

 全労働者の35%、全国1733万人の非正規労働者がおかれた状況、「日本の常識は世界の非常識」といわれるこのおかしな現状を、今ここから変えなければいけないということ。

 「あきらめる前に、大学の枠をこえて連帯しよう」を合い言葉に、今後も私たちは、非正規雇用がなくなるその日まで、現場での闘いを続けていくということ。以上です。

 最後に、私たちは呼びかけます。

 「有期雇用をなくそう!」

「大学非正規労働者の雇い止めを許さない関西緊急集会」実行委員会

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